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  • 安田 亮

上場会社における現金横領の実態

おはようございます!代表の安田です。


日本公認会計士協会(JICPA)が公表した「上場会社等における会計不正の動向(2024年版)」では、資産の流用が新たに注目されています。

資産の流用の中で特に多いのは「現金の横領」であり、2020年から2024年の5年間における73件の事案のうち26件(35.6%)を占めています。


<現金横領の手口と発生要因>

現金横領の手口は様々ですが、多くの場合、以下のような要因が関与しています。


【権限の集中】

  • 人手不足やローテーションの不十分さにより、特定の一人に権限が集中することが発生要因の一つです。

  • 例として、連結子会社のマネージャーが手提げ金庫からキャッシュカードを抜き取って預金を引き出した事例があります。


【管理の不備

  • 銀行口座の資金移動に必要なUSBキーや承認用のUSBキーを一人の経理担当者が管理していたケースがあります。これにより、自由に資金移動が可能な状態となっていました。

  • 中国子会社で現金の横領が発覚した機械メーカーのケースが具体例として挙げられます。


<本社での不正発生の増加>

資産の流用は子会社で発生することが多いものの、直近の2年間では本社での発生が最も多いことが報告されています。これは「灯台下暗し」とも言える現象であり、本社における内部統制の強化が求められます。


<まとめ>

現金横領は上場会社においても頻発しており、その発生要因には権限の集中や管理の不備が大きく関与しています。特に本社での不正発生が増加していることから、企業は全社的な内部統制の見直しと強化が必要です。



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